外壁塗装には、一般的に「艶有り」と「艶消し」の塗料があります。艶有りは通常「グロス」と呼ばれ、艶消しは「艶無し」や「マット仕上げ」とも表現されます。外壁の艶の程度は、60度の角度から100%の光を当て、正反射した光が反対側に何%届いているかによって決まります。この尺度に基づいて、艶は5段階で評価されます。その中でも「艶有り」に分類される全艶は、光沢度が70%以上の状態を指します。
今回はツヤツヤ輝く、綺麗な艶有り塗料のデメリットについてお伝えします。
1・艶感は基本的に2〜3年で消える: 艶有り塗料は美しい光沢感を放ちますが、その艶感は基本的に塗布から2〜3年の間で失われる傾向があります。気に入ったツヤ感を持続させるには、定期的なメンテナンスや再塗装が不可欠です。この短い持続性は、塗料選びの際に考慮すべき重要なポイントです。
2・外壁の種類によっては艶が目立ちすぎる: 艶有り塗料は外壁の材質や種類によっては、艶が過剰に目立つことがあります。特に凹凸の多い表面やディテールがある場合、光の反射により不自然な輝きが生じ、建物の外観が過度に強調されることがあります。これは建物のデザインとの調和を考慮する際に留意すべき点です。
3・安っぽく見えることがある:程よいつやがあれば上品に映えますが、あまりにもまばゆい外壁は、かえって安っぽく見えることがあります。光沢がある塗料を選ぶ場合は、外壁の色に応じて適切な光沢度を考えることが重要です。また、艶有り塗料が失われると、表面がくすんで見えたり、汚れが目立つこともあります。美しさが一時的であることから、定期的なメンテナンスを怠ると、外観の品位を損なう可能性があります。
4・光の加減により眩しく見える: 艶有り塗料の表面は光を強く反射するため、特に直射日光が当たる場所では眩しく見えることがあります。これは住環境において快適さを損なう可能性があり、外壁の選定において建物がどのように光にさらされるかを考慮する必要があります。
艶有り塗料は外壁の種類やデザインとの相性、安っぽく見える可能性、眩しさの問題など、注意が必要なデメリットも存在します。慎重な塗料選定と定期的なメンテナンスが外観の持続的な美しさを保つ鍵です。